Okuno, Y., Nakamura-Ishizu, A., Otsu, K., Suda, T. and *Kubota, Y. (2012) Pathological neoangiogenesis depends on oxidative stress regulation by ATM. Nat. Med. 18(8):1208–1216
PMID:22797809[PubMed - as supplied by publisher]

Atm(Ataxia telangiectasia mutated)キナーゼはDNA損傷応答のマスター調節因子であり、細胞老化や腫瘍形成に対するバリアーとして機能する。また、Atmキナーゼは神経・血管双方の機能に重要な役割を有し、Atm欠損(A-T)は眼球・皮膚の毛細血管拡張、小脳性運動失調症といった血管・神経異常をきたすことが知られている。本研究において、久保田(慶應義塾大学)らは、Atm欠損マウスにおいて網膜血管新生病、がんモデルなどにおける病的血管新生がほぼ欠如するという、Atm機能の新たな側面を見出した。また、この機能はDNA損傷応答ではなく、Atmの活性酸素蓄積に対する防御機構を反映してのものであった。これらの結果は、血管-神経共通の作用分子であるAtmががん、糖尿病性網膜症などの血管新生病の治療標的となることを示している。

004


back